庭や庭木にアリが大量に出る|原因と減らし方の考え方をわかりやすく解説
- アリ
- アブラムシ
- 羽アリ
- 庭の虫
「庭木の幹をアリが列になって上り下りしている」「花壇の土やレンガの隙間から次々に出てくる」「玄関やキッチンにまで入ってくるようになった」「春先に羽の生えたアリが一斉に飛び出した」——アリは庭で最も身近な虫の一つですが、数が増えると気になるものです。
アリ自体は、多くの場合庭木を直接食べて傷めるわけではないと一般に説明されます。ただし、庭木にアリが集まっているときは、甘い排泄物を出す別の虫がいるサインであることがあり、羽アリが出た場合は、シロアリとの見分けが重要になります。本記事では、アリが集まる理由、巣ができやすい場所、家への侵入を防ぐ考え方を整理し、専門業者に任せるべき場面を解説します。
結論:アリは「えさ」と「すみか」があるから集まる。庭木のアリは別の虫のサイン、羽アリは見分けを専門家へ
アリを減らすうえで大切なのは、目の前のアリを追い払うことより、何に引き寄せられ、どこに巣があるのかを確かめることです。庭木の幹をアリがしきりに行き来している場合は、枝先や新芽にアブラムシやカイガラムシなどがいて、その甘い排泄物を目当てにしていることがあるとされます。この場合、アリだけを減らしても根本的な解決にはならず、元になっている虫への対処が先です。家の中への侵入は、えさになるものを片付け、入り口になる隙間を見つけることが基本になります。また、羽アリが出た場合、アリなのかシロアリなのかを見た目だけで自分で判断するのは難しいため、建物の近くで見つけたときは写真を撮って専門業者に相談してください。
庭のアリについて押さえておきたい5つの一般知識
アリの行動の理由が分かると、何に手を付ければよいかが見えてきます。
基本1アリの多くは庭木を直接食べない。集まっているのは「えさ」があるから
庭でよく見かけるアリの多くは、植物の葉や幹を食べて木を弱らせるわけではないと一般に説明されます。アリが集まるのは、甘いもの、ほかの虫の死がい、食べこぼしなど、えさになるものがあるためです。アリは地中の虫を食べたり、土をかき混ぜたりする面もあるとされ、少数のアリがいること自体は庭では珍しいことではありません。
基本2庭木を上り下りするアリは、アブラムシやカイガラムシのサインとされる
アブラムシやカイガラムシなどは、植物の汁を吸って甘い排泄物を出すとされ、アリはこれを目当てに集まると言われています。アリがこうした虫を守るような行動をとることもあると説明されます。幹をアリが列になって行き来している場合は、アリの行き先の枝先や新芽、葉の裏を見てみてください。見分け方はカイガラムシ・アブラムシの記事にまとめています。
基本3巣ができやすいのは、乾いた土・石やレンガの下・朽ちた木
アリの巣は、日当たりのよい乾いた土、敷石やレンガ、プランターや植木鉢の下、枕木やウッドデッキの下、朽ちかけた切り株や木材などにできやすいとされます。物を長く置いたままの場所や、手入れが行き届かない一角は、巣の候補になりやすいと考えられます。巣の場所が分かると、どこを片付ければよいかの見当が付きます。
基本4家の中への侵入は、えさのにおいと小さな隙間がきっかけになる
アリが家の中に入ってくる場合、台所の食べこぼし、ペットのえさ、甘い飲み物の容器などに引き寄せられていることが多いとされます。侵入口は、窓やドアのわずかな隙間、配管が壁を通る部分、基礎まわりのひびなどです。家の中の行列をたどると、侵入口や外の巣の方向が分かることがあります。
基本5羽アリにはアリとシロアリがあり、見た目だけでの判断は難しい
繁殖の時期になると、アリもシロアリも羽を持った個体が巣から飛び立つことがあると知られています。シロアリは名前に「アリ」と付きますがアリとは別の仲間とされ、建物の木材に被害を与えることがあるため、どちらなのかの見分けは重要です。体のくびれや触角、羽の形に違いがあると言われますが、慣れない人が正確に見分けるのは難しいため、本記事では判断を専門業者に委ねることをおすすめします。
庭のアリが気になるときの手順(4ステップ)
まず観察して、アリがどこから来てどこへ行くのかを確かめます。
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アリの行列をたどり、巣とえさの場所を確かめる
アリの行列がどこから出てどこへ向かっているかを、しばらく観察します。地面の穴や石の下、植木鉢の下などに出入り口が見つかれば、そこが巣の候補です。行き先が庭木の枝先なら、そこに別の虫がいる可能性があります。家の中に入ってきている場合は、行列の通り道と入り口を確認しておきましょう。気になる場所は写真に残してください。
- 2
庭木に集まっている場合は、枝先や葉の裏の虫を確認する
アリの行き先の新芽や葉の裏、枝の分かれ目を観察し、小さな虫の群れや、白い綿や殻のような付着物、葉のべたつきや黒いすすのような汚れがないかを見ます。こうした虫が見つかった場合は、アリよりもそちらへの対処を優先します。病害虫の見つけ方は庭木の病害虫対策の記事にまとめています。虫の種類が分からない場合は写真を撮って相談してください。
- 3
巣になりやすい物や、えさになるものを片付ける
長く置いたままの植木鉢やプランター、使っていない木材やブロック、朽ちかけた枕木などを片付けると、巣の場所を減らせるとされます。庭で食べ物を扱ったあとの片付け、ペットのえさの出しっぱなしを避けることも有効です。放置された切り株がある場合は、アリなどの虫のすみかになりやすいと言われます。詳しくは切り株の放置の記事をご覧ください。
- 4
家への侵入口をふさぎ、羽アリを見たら写真を撮って相談する
家の中に入ってくる場合は、えさになるものを片付けたうえで、窓やドアの隙間、配管まわりの隙間など侵入口を確認し、ふさげるところはふさぎます。羽アリが建物の近くや室内で見つかった場合は、つぶしたり掃除したりする前に、できるだけ鮮明な写真を撮り、可能であれば数匹を保管して専門業者に相談すると、見分けの手がかりになります。
アリ対策でやってはいけないNG行動
NG:庭木のアリだけを退治して終わりにする
庭木に集まるアリの多くは、別の虫が出す甘い排泄物を目当てにしているとされます。アリだけを追い払っても、元になっている虫が残っていれば、木への影響は続き、アリもまた戻ってきます。アリの行き先を確認し、元の虫がいないかを見ることが先です。
NG:製品ラベルを確認せずに薬剤をまく
アリ向けの薬剤を使う場合は、使える場所や対象、使い方が製品ラベルに書かれた範囲に当てはまるかを確認し、記載に従う必要があります。庭木や家庭菜園の近く、子どもやペットが触れる場所では特に注意が必要です。本記事では特定の商品や使い方の推奨は行いません。使う前に、えさや巣の場所を減らす対策で改善しないかを試すのも一つの方法です。
NG:羽アリを「ただのアリ」と自己判断して片付ける
建物の近くや室内で羽アリを見つけた場合、アリなのかシロアリなのかで意味が大きく変わります。見た目だけで判断して掃除してしまうと、あとで確認する手がかりがなくなります。シロアリの可能性を自分で否定せず、写真を撮って専門業者に相談してください。床下の点検など、建物に関わる確認は専門業者の領域です。
NG:見慣れないアリに素手で触れる
アリの中には、かんだり刺したりするものもあるとされます。見慣れない色や大きさのアリが大量にいる、刺されて強い痛みや腫れが出た、といった場合は、素手で触れず、子どもやペットを近づけないようにしてください。体調に異変があるときは医療機関に相談し、見慣れないアリが気になる場合は自治体の窓口に問い合わせるのが安全です。
業者に相談したほうがよいケースと依頼の考え方
建物の近くや室内で羽アリが出た、基礎のまわりや床下に土の筋のようなものがある、ウッドデッキや柱の木材がもろくなっている、家の中へのアリの侵入が片付けても止まらない——こうした場合は、庭の手入れではなく、建物の害虫を扱う専門業者への相談が適しています。特にシロアリが疑われる場合は、見分けや点検を専門業者に任せてください。相談の際は、撮った写真と見つけた場所・時期を伝えると話が早く進みます。
庭木に集まるアリがきっかけで、枝先に虫が多く見つかった場合は、剪定で風通しを良くしたり、虫の付いた枝を整理したりすることが対処の一つになるとされます。庭木の手入れを業者に頼む場合は、剪定とあわせて虫の様子も見てもらえるか、薬剤散布を行う場合はどのような説明があるかを事前に確認しておくと安心です。朽ちた切り株や木材が巣になっている場合は、撤去を相談するのも一つの方法です。
アリが集まるきっかけになる虫はカイガラムシ・アブラムシ等の見分け方、病害虫全般は庭木の病害虫対策の基本、巣になりやすい切り株は切り株を放置するとどうなる?、ほかの庭の虫は庭のムカデ・ヤスデ・ダンゴムシ対策をご覧ください。幹から甘い液が出ている場合は庭木の幹から樹液・ヤニ・泡が出ているも参考になります。
庭木の虫が増えているなら、まとめて見てもらいましょう
庭木に集まるアリは、別の虫がいるサインのことがあります。剪定や手入れとあわせて木の状態を見てもらうと、原因から対処できます。現地調査・見積もり無料のサービスなら、金額を見てから判断できます。
庭のアリのよくある質問
Q.庭木にアリがたくさんいます。木が弱ってしまいますか?
A.庭でよく見かけるアリの多くは、木を直接食べて弱らせるわけではないと一般に説明されます。ただし、アブラムシやカイガラムシなどの甘い排泄物を目当てに集まっていることがあり、その場合はそうした虫が木に影響を与えている可能性があります。アリの行き先の枝先や葉の裏を確認してみてください。
Q.アリの巣を見つけました。必ず駆除しなければいけませんか?
A.庭にアリの巣があること自体は珍しいことではなく、人の生活に支障がなければ、必ずしも駆除が必要とは限らないとされます。通り道や子どもの遊び場の近く、建物のきわなど、困る場所にある場合は、巣になっている物を片付ける、えさを減らすといった方法から試すのが一般的です。薬剤を使う場合は製品ラベルの記載に従ってください。
Q.羽アリが出ました。シロアリかどうか、どう見分ければよいですか?
A.アリとシロアリには、体のくびれや触角、羽の形などに違いがあると言われますが、慣れない人が見た目だけで正確に見分けるのは難しいとされます。建物の近くや室内で見つけた場合は、掃除する前に写真を撮り、可能であれば数匹を保管して、専門業者に相談してください。シロアリの可能性を自分で否定しないことが大切です。
Q.家の中にアリが入ってきます。庭で何かできることはありますか?
A.家の中に入るアリは、室内のえさに引き寄せられていることが多いとされます。まず室内の食べこぼしやペットのえさを片付け、行列をたどって侵入口を見つけてふさぎます。庭側では、建物のきわに置いた植木鉢や木材など、巣になりやすい物を片付けることが有効です。それでも止まらない場合は専門業者に相談してください。