井戸・池のある庭の管理|使わなくなったときの扱いと安全の考え方

お庭の基礎知識
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古くからの家を受け継いだ庭には、井戸や池が残っていることがあります。かつては生活や庭の景観に欠かせない設備でしたが、水道が行き渡り、庭の使い方が変わった今では、使わないまま残っているケースも少なくありません。

井戸も池も、庭の中で唯一「深さ」と「たまった水」がある場所です。そのため、他の場所とは違う注意点があります。使い続けるにしても、手放すにしても、まず押さえておきたいのは安全の確保です。本記事では、井戸と池のある庭でやっておきたい管理と、使わなくなったときの選択肢を整理します。

結論:まず落下防止を確認する。使わないなら放置せず、埋める・撤去する場合は専門の業者と自治体に確認する

井戸と池でいちばん先に確認すべきは落下のリスクです。井戸のふたが割れていないか、外れないか、池のふちが崩れていないかを見てください。子どもやペットが庭に入る家では、深さのある水場は最優先の安全対策の対象です。次に問題になるのがたまった水と蚊で、水の動きがない状態が続くと蚊の発生源になります。池では水を循環させる、井戸ではふたを閉じて雨水や落ち葉が入らないようにするのが基本です。使わなくなった井戸や池をそのまま放置すると、水質の悪化、においや虫の発生、ふたや構造の劣化による落下の危険が進みます。手放す場合、池は水を抜いて構造物を撤去する工事になり、規模によっては重機が入ります。井戸を埋める場合は、地域や状況によって手続きや扱いが異なり、井戸工事の専門業者が扱う領域です。庭業者だけで完結しないことがあるため、事前にお住まいの自治体の窓口と専門の業者へ確認してください。周囲の樹木や植え込みの整理、撤去後の地面の仕上げは庭業者に相談できます。

井戸・池のある庭で押さえておきたい5つのこと

井戸と池は性質が違いますが、深さのある水場という点で共通する注意点があります。

基本1最優先は落下防止。ふたと囲いの状態を定期的に見る

井戸のふたは、木製であれば腐り、コンクリート製でもひび割れることがあります。人が乗って割れれば重大な事故になります。ふたが動かないよう固定されているか、割れや欠けがないかを定期的に確認してください。池についても、ふちの石が緩んでいないか、滑りやすくなっていないかを見ておきましょう。子どもやペットが庭に入る家では、囲いを設けるなどの対策も検討します。庭全体の安全の考え方は当サイトの子どもと庭遊びの記事でも扱っています。

基本2動きのない水は蚊の発生源になる

水がたまったまま動かない状態は、蚊が繁殖しやすい条件になります。池では水を循環させる仕組みが働いているかを確認し、止まっているなら原因を調べます。使っていない井戸でも、ふたの隙間から雨水が入り込み、内部に水がたまることがあります。落ち葉が入れば水質も悪くなります。ふたの密閉性を保ち、まわりに水がたまる容器や古い鉢を置かないことも、あわせて効きます。

基本3池は「水を回すこと」と「落ち葉を入れないこと」が管理の中心

池の水が濁る、においが出るといった変化の背景には、水が動いていない、有機物がたまり続けている、という状態があることが多いものです。まわりに落葉する木があると、秋には大量の葉が水に入ります。落ち葉が沈んで分解が進めば、水質は悪化します。周囲の木を整えて落ちる量を減らす、落葉期はネットで覆う、たまった葉をすくうといった対応が基本になります。生き物を飼っている場合は、水の入れ替えや薬剤の扱いに注意が必要です。

基本4使っている井戸の水は、用途を分けて考える

井戸水を庭の散水に使っている家もありますが、水質は場所や状況によって異なり、見た目では判断できません。飲用や調理に使うかどうかは、水質の検査を含めた確認が前提になります。散水に使う場合でも、ポンプや配管の状態、冬の凍結への備えは通常の水まわりと同じように必要です。庭の水まわりの構成と凍結対策の考え方は当サイトの立水栓・散水まわりの記事にまとめています。

基本5放置すると、手放すときの費用と手間が増える

使わないまま何年も置かれた井戸や池は、ふたや構造が傷み、内部に泥やごみがたまり、周囲に草木が茂ります。いざ撤去しようとしたとき、まず周囲を片付けるところから始めることになり、作業量が増えます。中古住宅を購入した場合も同じで、庭に残っている設備は入居後の課題として残ります。購入前後に確認したい点は当サイトの中古住宅購入時の庭の記事にまとめています。

井戸・池を見直すときの4ステップ

使い続けるのか、手放すのかを決める前に、現状を把握する順番で進めると判断しやすくなります。

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    安全の確認を最初に済ませる

    ふたの割れ、固定の緩み、池のふちの崩れなど、人が落ちる危険につながる点を先に確認します。危険があると分かったら、方針が決まるまでの間も、立ち入れないようにする、重い物で押さえるといった応急の対応を取ってください。応急処置と本格的な対策は別のものとして考え、放置しないことが大切です。

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    今後使うのかどうかを決める

    散水に使っている、景観として残したい、という理由があるなら維持の方向で管理を組み立てます。何年も使っていない、管理する人がいない、というのであれば手放す方向を検討します。この判断を先延ばしにすると、状態が悪くなり、費用も増えます。庭全体をどこまで維持するかという話につながるため、当サイトの庭じまいの記事も参考になります。

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    維持するなら、水と落ち葉の管理を仕組みにする

    池を残すなら、水を回す設備が正常か、落ち葉が入り続けていないかを定期的に確認します。周囲の木を整えれば、水に入る葉の量そのものを減らせます。井戸を残すなら、ふたを閉じて雨水と落ち葉が入らない状態を保ちます。どちらも、年間のどこで手を入れるかを決めておくと、忘れずに続けられます。

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    手放すなら、自治体と専門の業者に順番を確認する

    池の撤去は、水を抜き、泥を出し、構造物を壊して処分し、地面を仕上げるという流れになります。規模によっては重機が必要です。井戸を埋める場合は、地域や状況によって手続きや扱いが異なり、井戸工事を扱う専門の業者の領域になります。庭業者だけで完結しない場合があるため、着手前にお住まいの自治体の窓口へ確認し、そのうえで見積もりを取ってください。

井戸・池の管理でやってはいけないこと

NG:傷んだふたをそのままにする

割れかけたふた、固定されていないふたは、人が乗った瞬間に落下事故につながります。庭の中でもっとも危険度の高い状態のひとつです。応急的に立ち入りを防いだうえで、早めに確実な対策を取ってください。子どもやペットのいる家では、囲いの設置も検討しましょう。

NG:使っていない井戸を、ふたを開けたまま放置する

ふたが開いた状態では、雨水や落ち葉、小動物が入り込みます。内部に水がたまれば蚊の発生源になり、有機物が入れば水質が悪化します。使う予定がなくても、ふたを閉じて雨水と異物が入らない状態にしておくことが、次の判断までの最低限の管理になります。

NG:自己判断で井戸を埋めてしまう

井戸を埋める作業は、単に土を入れれば終わりというものではありません。地域や状況によって手続きや扱いが異なり、井戸工事を扱う専門の業者の領域です。自己判断で進めると、後から問題が分かっても直しにくくなります。事前にお住まいの自治体の窓口と専門の業者へ確認してください。

NG:池の水を、行き先を決めずに一気に流す

池の水には泥や有機物が含まれます。庭の低い場所へ流せば、ぬかるみや水たまりの原因になり、隣地へ流れればトラブルになります。量が多い場合はとくに、どこへどう流すのかを決めてから作業してください。撤去を業者に依頼する場合は、水と泥の処理をどうするのかを見積もりの段階で確認しましょう。

業者に相談すべきケースと領域の切り分け

井戸と池にかかわる作業は、庭業者の領域と、専門業者の領域が分かれます。周囲の樹木や植え込みの整理、草の片付け、撤去後の地面の仕上げは庭業者に相談できます。一方、(1)井戸を埋める作業、(2)ポンプや配管など設備そのものの工事、(3)重機を使う規模の池の撤去は、それぞれ専門の業者が扱う領域です。工事の区分については庭のリフォームと外構工事の違いもあわせてご覧ください。

庭側の作業としてよくあるのが、池のまわりの木を整えて落ち葉の量を減らす、井戸のまわりに茂った草木を片付けて状態を見えるようにする、といった作業です。当サイトのレビュー記事作成時の調査では、剪定110番が剪定1本2,890円〜(出張費3,000円別途)、お庭マスターが剪定1本550円〜という掲載値を確認しています。いずれも下限の金額で、木の高さと本数で総額は変わります。大きくなりすぎた木の処理は伐採110番、まわりの草を片付けるなら草刈り110番(1平米600円〜の掲載料金)、庭全体を年間で見てもらうならsmileガーデン、作業単位で近隣の事業者を比べたいならくらしのマーケットが候補です。

撤去まで進める場合は、作業の範囲がどこまでで、誰が何を担当するのかを見積もりの段階で文字にしておくと、後の行き違いを防げます。条件をそろえた比べ方は庭工事の相見積もりの取り方にまとめています。関連する内容として庭石・灯篭の撤去の基礎知識庭の水はけ改善の考え方子どもと庭遊びの安全対策もあわせてご覧ください。地域から探す場合は京都の庭業者まとめ奈良の庭業者まとめが便利です。

井戸・池まわりの片付けから相談できます

まわりの木や草を整えれば、状態が見えるようになり判断しやすくなります。無料見積もりで現状を見てもらいましょう。

井戸・池のある庭に関するよくある質問

Q.使っていない井戸は、そのままにしておいてもよいですか?

A.ふたを閉じて雨水や落ち葉、小動物が入らない状態を保っているなら、当面はそのままでも大きな問題は起きにくくなります。ただし、ふたが割れている、固定されていないという状態は落下の危険があるため、放置してはいけません。また、長く放置するほど内部に泥やごみがたまり、いざ手放すときの作業量が増えます。使う予定がないなら、いつどうするかを早めに決めておくのがおすすめです。

Q.池の水が濁ってにおいます。どうすればよいですか?

A.水が動いていない、落ち葉などの有機物がたまり続けている、といった条件が重なると起こりやすくなります。まず、水を循環させる設備が正常に動いているかを確認してください。次に、沈んでいる落ち葉や泥を取り除きます。周囲に落葉する木があるなら、枝を整えて水に入る葉の量を減らすのも有効です。生き物を飼っている場合は、水の入れ替え方や薬剤の扱いに注意が必要なので、急に大きく変えないようにしてください。

Q.井戸を埋めるのは庭業者に頼めますか?

A.庭業者だけで完結しない場合があります。井戸を埋める作業は、地域や状況によって手続きや扱いが異なり、井戸工事を扱う専門の業者の領域です。まずはお住まいの自治体の窓口に、必要な手続きの有無を確認してください。そのうえで専門の業者に相談し、周囲の木や草の片付け、埋め戻し後の地面の仕上げといった庭側の作業を庭業者に頼む、という分担が現実的です。

Q.池を埋めて庭を作り替えたいのですが、どのくらいの工事になりますか?

A.池の大きさと構造によって大きく変わります。水を抜き、泥を出し、コンクリートや石組みを壊して処分し、土を入れて地面を仕上げるという流れになり、規模によっては重機が必要です。処分する材料の量が費用に直結するため、現地を見てもらったうえで総額の見積もりを取ってください。周囲の木を先に整理する必要がある場合は、その作業も含めて相談しましょう。

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