庭工事の相見積もりの取り方|何社に頼む?条件をそろえる伝え方

お庭の基礎知識
更新日:※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります。詳しくはコンテンツ制作ポリシーをご覧ください。
  • 相見積もり
  • 業者選び
  • 依頼の準備
  • 基礎知識

庭の手入れや工事を業者に頼むとき、1社だけの見積もりを見て「これが相場なのだろう」と判断してしまう方は少なくありません。庭の作業は現場ごとに条件が違い、定価がある商品とは事情が異なります。だからこそ、複数の会社から見積もりを取って比べる「相見積もり」が判断材料になります。

ただし、やり方を間違えると比較になりません。会社ごとに違う条件で見積もりを取ってしまうと、金額の差が「安い・高い」ではなく「作業範囲の差」になってしまうからです。本記事では、何社に頼むのが現実的か、どうやって条件をそろえるか、届いた見積もりのどこを見て比べるか、そして頼まなかった会社への断り方までを順に整理します。

結論:2〜3社に「同じ条件」で依頼するのが基本。金額だけでなく作業範囲と処分費の扱いを比べる

相見積もりの現実的な社数は2〜3社です。1社では比較の軸がなく、5社を超えると日程調整と対応の負担が大きくなり、判断も鈍ります。重要なのは社数より各社に同じ条件を伝えること。庭の写真、対象の木の本数と高さの目安、やってほしいこと、希望時期、切った枝や草の処分をどうしたいかを、あらかじめ文章にまとめて全社に同じものを渡します。届いた見積もりは、総額だけを並べても意味がありません。作業範囲、処分費が含まれるか、出張費や駐車場代の扱い、追加費用が発生する条件、作業日数という項目ごとに見比べます。極端に安い1社があるときは、値引きではなく何かが含まれていない可能性をまず疑ってください。逆に高い会社も、養生や近隣への配慮、処分まで含んでいれば妥当な場合があります。決めたら、頼まなかった会社にも短くて構わないので連絡を入れる——これが次に頼むときの関係につながります。

相見積もりで押さえておく5つのこと

相見積もりは「安い会社を探す作業」ではなく、「自分の庭でいくらかかるのかを知る作業」です。前提を押さえておくと、届いた金額の意味が読めるようになります。

基本1庭の作業に定価がない理由を理解しておく

同じ「庭木1本の剪定」でも、高さ、幹の太さ、枝の混み具合、はしごや高所作業車が使えるか、切った枝を運び出す経路があるか、隣家との距離はどうかで、必要な人数と時間がまったく変わります。加えて、切った枝や刈った草の処分費は量に比例します。だから、電話やメールだけの概算と、現地を見た後の見積もりで金額が変わることは珍しくありません。相見積もりは、この現場条件が金額にどう反映されるかを複数の目で確認する作業だと考えてください。

基本2社数は2〜3社。多すぎると比較の質が落ちる

1社だけでは、その金額が高いのか妥当なのか判断する軸がありません。かといって多ければよいわけでもなく、現地調査の立ち会い日程を何日も確保し、それぞれの担当者とやり取りし、届いた書類を全部読み込むのは相当な負担です。5社、6社と増やすと、結局は総額の数字だけを見て決めることになりがちで、かえって判断を誤ります。タイプの違う2〜3社(たとえば全国対応のサービスと地域の造園業者)に絞るのが現実的です。

基本3「相見積もりです」と伝えてよい

複数社に依頼していることを隠す必要はありません。むしろ伝えたほうが、各社が作業範囲を明確にした書類を出してくれることが多くなります。隠したまま進めると、後から他社に決めたときに気まずくなるだけです。ただし「他社は◯円だった」と金額を持ち出して値引きを迫るのは、良い進め方とは言えません。値引きの結果として作業内容が削られ、当初の目的が果たせなくなることもあります。

基本4見積書に「含まれないもの」が書かれているか確認する

金額の差が出やすいのは、本体の作業費ではなく周辺の費用です。切った枝・草の処分費、出張費、駐車場代、高所作業車や重機の回送費、養生の費用、日曜・祝日の割増などが、含まれているのか別途なのかで総額は変わります。「一式」とだけ書かれた見積書は、後で認識のずれが起きやすいものです。何が含まれ、何が含まれないのかが書かれているかを、金額より先に確認してください。

基本5現地調査は「業者を見る場」でもある

見積もりのための訪問は、こちらが業者を観察できる機会でもあります。庭をきちんと歩いて見ているか、こちらの希望を聞いてから提案しているか、できないことをできないと言うか、質問に具体的に答えるか。こうした点は、書類の数字には表れません。作業当日に近隣へ配慮してくれるか、ごみをきれいに片付けるかといった部分は、この段階の対応にある程度表れます。金額が近い会社が並んだときは、ここが判断材料になります。

相見積もりを取る5ステップ

順番を守ると、比較できる見積もりがそろいます。特に最初の「条件を文章にする」工程が、結果の精度を決めます。

  1. 1

    依頼条件を1枚の文章にまとめる

    やってほしいこと(例:庭木3本の剪定、生垣の刈り込み、草刈り)、対象の場所、木のおおよその高さ、希望する仕上がり(小さくしたい/形を整えたい)、希望時期、切った枝や草を処分してほしいかどうか、立ち会いができる曜日。これを箇条書きにして、全社に同じ内容を渡します。口頭で毎回説明すると、必ず社ごとに伝わり方が変わります。文章にすれば条件がそろいます。

  2. 2

    庭の写真を撮って添える

    庭全体が入る引きの写真、対象の木の全体が入る写真、気になっている箇所の寄りの写真、そして作業車を停められそうな前面道路の写真。この4種類があると、訪問前の段階で精度の高い概算が出ます。木の高さは、隣に立った人や、建物の窓・階の高さが一緒に写っていると伝わりやすくなります。写真は各社に同じものを送ってください。

  3. 3

    タイプの違う2〜3社に依頼する

    同じ業態ばかり選ぶと、比較の幅が出ません。全国対応の紹介型サービス、地域の造園業者、作業単位で選べるマッチング型など、性格の違う相手を混ぜると、価格だけでなく提案の考え方の違いも見えてきます。作業内容によって得意分野も違うため、剪定中心なのか、伐採や工事を伴うのかで声をかける先を変えるのも有効です。

  4. 4

    現地調査に立ち会い、その場で質問する

    可能な限り立ち会ってください。仕上がりのイメージは言葉だけでは伝わりにくく、実物を前にして「この枝はどうしますか」と確認するほうが確実です。あわせて、作業の人数と日数、処分費の扱い、追加費用が発生するのはどんな場合か、雨天時はどうなるか、近隣への挨拶はどちらがするかを聞いておきます。その場で答えられる会社は、段取りが立っています。

  5. 5

    項目ごとに横並びで比べ、決めたら他社へ連絡する

    紙かスプレッドシートに、各社の作業範囲・作業費・処分費・出張費・その他・総額・作業日数を並べます。総額だけを見ずに、行ごとに比べると差の理由が見えます。判断がついたら、頼まなかった会社にも連絡を入れましょう。理由を詳しく説明する必要はなく、「今回は他社にお願いすることにしました」で十分です。次に頼むときの相談先として残ります。

相見積もりでやってはいけないNG行動

NG:会社ごとに違う条件を伝える

A社には「3本の剪定」、B社には「庭全体をきれいに」と伝えてしまうと、出てくる金額は当然変わります。それは価格差ではなく範囲の差です。同じ文章と同じ写真を全社に渡す——この一手間で、比較が意味を持つようになります。

NG:他社の金額を出して値引きを迫る

値引きに応じてもらえたとしても、その分どこかの作業が削られる、若手だけの体制になる、処分が別途になるといった形で戻ってくることがあります。安くしてほしいときは、金額を持ち出すのではなく「予算の上限内でできる範囲を提案してほしい」と伝えるほうが、納得できる結果になります。

NG:総額の数字だけを並べて決める

処分費が別、出張費が別、養生なしという条件なら、総額が安く見えるのは当たり前です。作業当日に追加を求められて、結局いちばん高くなったという例もあります。含まれるもの・含まれないものを確認せずに決めるのは避けてください。

NG:口約束のまま作業日を迎える

「たぶんこれくらい」「当日見てから」で進めると、後から金額や範囲でもめる原因になります。作業範囲と総額は、書面かメールなど後から確認できる形で残しておきましょう。追加が発生する場合は事前に連絡をもらう、という約束も交わしておくと安心です。

業者に相談すべきケースと依頼の考え方

次のような場合は、自分で調べる前に見積もりを取ってしまったほうが早く進みます。(1)木の高さが自分の手に負えず、そもそも自力の選択肢がない、(2)作業量が多く、切ったあとの処分まで含めた総額が読めない、(3)剪定か伐採かなど、やるべきことの判断自体を相談したい、(4)工事を伴い、複数の職種にまたがる——いずれも、現地を見た人の意見が最も確度の高い情報になります。

相談先の例として、当サイトのレビュー記事作成時の調査では、剪定110番が剪定1本2,890円〜(出張費3,000円別途)、お庭マスターが剪定1本550円〜・伐採1本3,300円〜、草刈り110番が草刈り1平米600円〜という掲載値を確認しています。いずれも下限の金額であり、実際の総額は現場の条件で変わります。伐採を含むなら伐採110番、庭全体の年間管理まで見てもらうならsmileガーデン、作業単位で近隣の事業者を比べたいならくらしのマーケットが候補になります。

なお、庭の工事といっても領域が分かれます。植栽や樹木は造園、フェンス・土間・カーポートなどは外構の領域で、電気配線は電気工事士、給排水管の接続は自治体の指定給水装置工事事業者・指定排水設備工事事業者が担当します。境界の位置がはっきりしない土地では、まず土地家屋調査士への相談が先になることもあります。相見積もりを取る前に、どの領域の話なのかを整理しておくと無駄がありません。見積書そのものの読み方は剪定・伐採の見積もりの見方、依頼前の準備は庭木の剪定を頼む前の準備、業種の違いは造園業者と植木屋の違い庭のリフォームと外構工事の違いをあわせてご覧ください。地域から探す場合は東京の庭業者まとめ大阪の庭業者まとめが使えます。

まずは2〜3社の無料見積もりから始めませんか

同じ条件で複数社に依頼すれば、自分の庭にかかる費用の見当がつきます。写真を添えて相談してみましょう。

相見積もりに関するよくある質問

Q.相見積もりであることを業者に言うと嫌がられませんか?

A.きちんとした業者であれば、相見積もりは日常的なことなので問題ありません。むしろ伝えたほうが、作業範囲を明確にした書類を出してもらいやすくなります。隠したまま進めて、後から断るほうが気まずくなります。ただし、他社の金額を出して値引きを迫るような使い方は避けてください。作業内容が削られて、結果的に希望と違う仕上がりになることがあります。

Q.見積もりは無料ですか?

A.現地調査と見積もりを無料としているサービスは多くありますが、すべてがそうとは限りません。遠方の場合や、設計を伴う提案の場合は費用がかかることもあります。依頼の連絡をする段階で「現地調査と見積もりに費用はかかりますか」と確認しておけば、後のトラブルを防げます。あわせて、キャンセル料が発生する条件も聞いておくと安心です。

Q.いちばん安い会社に決めれば良いのでしょうか?

A.総額だけで決めるのは危険です。処分費が別、出張費が別、養生をしないといった条件なら安く見えて当然で、作業当日に追加を求められることもあります。作業範囲、処分費の扱い、追加費用が出る条件、作業日数を項目ごとに比べたうえで、金額が納得できるかを判断してください。極端に安い1社があるときは、何が含まれていないのかを必ず確認しましょう。

Q.断るときはどう連絡すればよいですか?

A.メールでも電話でも構いません。「検討した結果、今回は他社にお願いすることにしました。ありがとうございました」という短い連絡で十分です。理由を細かく説明する義務はありません。連絡せずに放置すると、業者側は日程を空けて待っていることもあります。一言入れておけば、次に別の作業を頼みたくなったときにも相談しやすくなります。

関連記事