冬の庭仕事チェックリスト|落葉後から春先までにやっておきたいこと

お庭の基礎知識
更新日:※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります。詳しくはコンテンツ制作ポリシーをご覧ください。
  • 冬の庭仕事
  • チェックリスト
  • 季節の手入れ
  • 基礎知識

葉が落ちきった冬の庭は、一年でいちばん静かに見えます。けれども、この季節にしかできない作業がいくつもあります。冬の庭仕事の要点は、植物が休んでいる間に「木の骨格を整える」「寒さと乾燥から守る」「春に向けて道具と段取りを整える」の三つを済ませておくことです。落葉樹は枝ぶりが丸見えになるため、混み合った枝の判断がしやすく、剪定の失敗も少なくなります。一方で、霜柱や凍結、乾いた風といった冬特有の負荷は、気づかないうちに鉢や株元を傷めます。

当サイトには秋の庭仕事と春の庭仕事のチェックリストがありますが、本記事はその間をつなぐ冬版です。秋の記事で扱った落ち葉や台風の備え、春の記事で扱った冬囲いの外し方や芽吹き後の判断は繰り返さず、落葉が終わってから春先に芽が動き出すまでの期間に見ておきたいことだけを順に整理します。冬に業者へ頼むと効率がよい作業と、予約が混みやすい時期の一般論もあわせてまとめました。

結論:落葉樹は骨格を整える好機、常緑樹は乾燥と寒風に注意。鉢と株元は凍結から守り、道具と業者予約は春が来る前に済ませる

冬の庭仕事は、大きく三つの流れで考えると迷いません。一つ目は木の骨格を整える作業で、多くの落葉樹は葉を落とした休眠期が強めの剪定に向くとされ、枝ぶりが見えるこの時期に混み合った枝や交差した枝を整理します。ただし春に花を咲かせる木や、寒さに弱い樹種、常緑樹は同じ扱いができないため、樹種ごとに切ってよいかを確かめてから手を付けます。寒肥は休眠期に施す施肥の考え方で、必要な木と不要な木があり、量や種類は製品ラベルが基準です。二つ目は寒さと乾燥から守る作業で、霜柱で根が持ち上がる鉢や株元、凍結で割れるおそれのある鉢や水まわり、冬の乾いた風で葉が傷む常緑樹に目を配ります。冬囲いや防寒は「すべての木に必要」ではなく、樹種と地域、植えてからの年数で要否を判断します。三つ目は春に向けた準備で、道具の刃物を手入れして保管し、庭の年間計画を見直し、業者に頼む作業を整理して連絡します。庭の依頼は年末と春先に集中しやすいとされているため、冬の落ち着いた時期に予約しておくと、希望日が取りやすく作業も落ち着いて進みやすいのが一般的な傾向です。

冬の庭で押さえておきたい5つのこと

冬は「動きが止まっているからこそできること」と「動きが止まっているからこそ気づきにくいこと」の両方があります。それぞれの作業がなぜ冬なのかを押さえておくと、順番に迷いません。

基本1落葉後の剪定は「骨格を見て整える」作業。切ってよい木と避ける木を分ける

多くの落葉樹は、葉を落として休眠している間が強めの剪定に向く時期とされています。葉がないと枝の流れが一目で分かり、幹から交差して伸びる枝、内側に向かう枝、混み合って重なる枝の判断がしやすくなります。切り口から樹液が出にくく、病害虫の活動も少ないことも、冬が選ばれる理由として一般に挙げられます。ただし例外があります。春に花を咲かせる木はすでに花芽を持っているため、冬に強く切るとその年の花を失います。寒さに弱い樹種は、冬の強い剪定が枯れ込みの引き金になることがあるとされ、常緑樹は真冬の剪定を避けるのが無難とされます。松のように手順が決まっている木は、冬は古葉を取る作業が中心です。樹種ごとの考え方は当サイトの剪定時期の記事に整理しており、分からない木は切らずに調べるか業者に相談するのが安全です。

基本2寒肥は「休眠期に土台をつくる」施肥。必要な木かどうかを先に見極める

寒肥は、木が休んでいる冬の間に施し、春からの生育を支える伝統的な施肥の考え方です。冬に与えた肥料はすぐに効くのではなく、土の中でゆっくり分解されて根が動き出す頃に効き始めるとされます。ただし、根付いた庭木は肥料がなくても十分に育っていることが多く、すべての木に寒肥が要るわけではありません。花や実を毎年つける木、明らかに勢いが落ちている木、やせた土に植わっている木などは候補になりますが、元気に茂りすぎている木に施すと、かえって枝が伸びすぎて手入れが増えることもあります。肥料の種類と量は製品によってまったく異なるため、製品ラベルの用法と用量が基準です。置く位置は幹の根元ではなく枝先の真下あたりが目安とされます。詳しくは当サイトの庭木の肥料の記事を参照してください。

基本3霜柱と凍結は「鉢」と「株元」と「水まわり」を傷める

冬の負荷で見落とされやすいのが、霜柱と凍結です。霜柱は土を持ち上げるため、秋に植えたばかりの小さな苗や浅く根を張る植物は、根が浮いて乾いてしまうことがあります。株元に落ち葉や腐葉土などを敷いて土の表面を覆うと、霜柱ができにくくなるとされています。鉢植えは地植えより凍りやすく、土の中の水が凍って膨らむと素焼きや陶器の鉢が割れることがあります。寒さに弱い鉢植えは軒下や壁際に寄せる、鉢を二重にする、地面から少し浮かせるといった対処が一般的です。水まわりでは、屋外の水栓やホース、雨水タンクに残った水が凍って器具を傷めることがあります。使わない間はホースの水を抜き、タンクの水位を下げるなどの備えが要ります。立水栓の凍結への備えは当サイトの立水栓の記事、雨水タンクは雨水タンクの記事でそれぞれ扱っています。

基本4冬囲い・防寒は「全部の木に必要」ではない。樹種・地域・年数で要否を決める

冬囲いや防寒の覆いは、雪の重みで枝が折れるのを防ぐもの、寒風や霜から葉や幹を守るもの、根元の凍結を防ぐものと、目的が分かれています。積雪の多い地域では雪の重みへの備えが中心になり、雪の少ない地域では寒風と霜への備えが中心になります。どちらにしても、すべての木に必要なわけではありません。その土地の気候に合った樹種で、植えてから年数がたち根付いている木は、多くの場合そのままで冬を越します。一方、植えて間もない木、寒さにやや弱い樹種、冬の風が強く当たる場所の木、鉢植えは、保護の候補になります。覆いは通気を確保し、春先に外す時期を見誤らないことも大切ですが、外すタイミングの考え方は春の庭仕事チェックリストで扱っています。迷う木は、園芸店や近所の同じ樹種の扱いを参考にすると判断しやすくなります。

基本5常緑樹は冬も葉から水を失う。乾いた風と「冬の水切れ」に注意する

冬は水やりが不要と思われがちですが、常緑樹は冬の間も葉から水分を放出しています。雨や雪が少なく乾いた風が続く時期は、土が乾いているのに根が水を吸いにくく、葉が茶色く縮れたり、葉先から枯れ込んだりすることがあります。これは寒さそのものより乾燥による傷みで、植えて間もない常緑樹や、風の通り道に立つ木、鉢植えの常緑樹で起きやすいとされます。対処は、暖かい日の日中に土の乾き具合を確かめ、乾いていれば根元にゆっくり与えることです。夕方以降に与えると夜間に凍って根を傷めるおそれがあるため、冬の水やりは暖かい時間帯が基本とされています。地植えで根付いた木は基本的に雨まかせでよいことが多いものの、乾燥が続く年は様子を見てください。時間帯と季節ごとの考え方は当サイトの庭木の水やりの記事にまとめています。

冬の庭仕事を進める4ステップ

順番の考え方は「守る → 整える → 手入れと保管 → 春の段取り」です。寒い日に無理をせず、暖かい日を選んで分けて進めてください。

  1. 1

    落葉が終わった庭を一周し、守るものと整えるものを書き出す

    葉が落ちきったら、まず庭全体を歩いて現状を記録します。見るのは四つです。一つ目は寒さに弱そうなもので、秋に植えた苗、鉢植え、寒風が直接当たる場所の木を確認し、保護が必要かを判断します。二つ目は水まわりで、屋外水栓、ホース、雨水タンク、放置されたバケツや受け皿に水が残っていないかを見ます。三つ目は骨格を整えたい木で、枝が混み合っている落葉樹、隣地や通路に張り出した枝、枯れているように見える枝を写真に撮ります。四つ目は冬に処分や撤去を考えたいもので、枯れた木、不要になった切り株、倒れかけた支柱などです。この段階では切らず外さず、記録だけにとどめます。あとで業者に相談するときにも、この写真とメモがそのまま役立ちます。

  2. 2

    凍結と乾燥への備えを先に済ませ、必要な木だけ防寒する

    記録ができたら、傷みを防ぐ作業から着手します。ホースは水を抜いて片付け、雨水タンクは説明書に沿って水位を下げ、受け皿やバケツの水は捨てます。凍って割れるおそれのある鉢は軒下や壁際に寄せ、地面から少し浮かせます。秋に植えた苗や浅根の植物の株元には落ち葉や腐葉土を敷いて霜柱を抑えます。防寒が必要と判断した木だけに、通気を確保しながら覆いを施し、雪の多い地域では枝を縛るなどして重みへの備えをします。常緑樹は乾いた日が続いたら暖かい日中に土を確かめ、乾いていれば根元にゆっくり水を与えます。あわせて、冬は越冬する病害虫に備える時期とされていますが、薬剤を使う場合は対象と用法が製品ラベルに記載されているものを、ラベルどおりに使うことが前提です。考え方は当サイトの庭木の消毒の記事を参照してください。

  3. 3

    落葉樹の骨格を整え、寒肥が要る木に施す

    守る作業が済んだら、整える作業に移ります。冬の剪定は「切ってよい木か」を樹種で確かめてから、枯れ枝、交差した枝、内側に向かう枝、混み合った枝の順に整理します。切る量は一度に欲張らず、全体の流れを見ながら少しずつ進めるほうが失敗が少なくなります。花芽を持つ木、寒さに弱い樹種、常緑樹には手を付けません。高い位置や太い枝は脚立の上で無理をせず業者に回します。枯れているかどうか判断がつかない枝は、枝がしなるか、樹皮の内側が緑かで見当をつけ、迷うなら春の芽吹きを待ってから決めます。寒肥は必要と判断した木だけに、製品ラベルの用量で枝先の真下あたりに施します。剪定で出た枝の処分は自治体の区分と規格が異なるため、当サイトの剪定枝の処分の記事を参考に、収集日から逆算して段取りしてください。

  4. 4

    道具を手入れして保管し、年間計画と業者予約を整える

    植物の動きが止まる冬は、道具を見直す好機です。剪定ばさみや刈込ばさみは、樹液やヤニを落とし、乾かしてから刃の状態を確かめ、必要なら研ぎ直しや部品交換をします。柄のぐらつき、ばねの傷み、のこぎりの目の欠けも点検します。保管は湿気の少ない場所で、刃に薄く油を引いておくとさびにくいとされています。使わない資材や薬剤は、子どもやペットの手が届かない場所に片付けます。道具の選び方と手入れは当サイトの庭仕事の道具の記事にまとめています。最後に、庭の一年を振り返って来年の計画を見直し、高い木の剪定、伐採、抜根、大がかりな植え替えなど自分では難しい作業を書き出して業者に連絡します。冬の落ち着いた時期に予約しておくと、春の混み合う前に作業を終えやすくなります。

冬の庭仕事でやってはいけないこと

NG:落葉したからと、樹種を確かめずにどの木も強く切る

冬が剪定の適期とされるのは、主に休眠する落葉樹の話です。春に花を咲かせる木は花芽を落とし、寒さに弱い樹種は枯れ込みの引き金になり、常緑樹は真冬の剪定を避けるのが無難とされます。切る前に樹種を確かめ、分からない木は切らずに調べるか業者に確認してください。

NG:冬は水が要らないと思い込み、常緑樹や鉢植えを放置する

常緑樹は冬も葉から水を失い、乾いた風が続くと水切れで葉が傷みます。鉢植えは地植えより乾きやすく、凍りやすくもあります。暖かい日の日中に土を確かめ、乾いていれば根元に与えるのが基本です。夕方以降の水やりは夜間に凍って根を傷めるおそれがあるため避けます。

NG:ホースや雨水タンクに水を入れたまま冬を越す

残った水が凍って膨らむと、ホースや水栓、タンクや鉢が割れたり変形したりすることがあります。使わない期間はホースの水を抜いて片付け、タンクは説明書に沿って水位を下げ、受け皿やバケツの水は捨てておきます。凍結した水栓に無理に湯をかけるなどの対処は器具を傷めることがあるため、給水設備の不具合は指定の工事事業者に相談してください。

NG:寒いからと脚立や高い木の作業を急いで済ませようとする

冬は手がかじかみ、足元が霜や落ち葉で滑りやすく、日も短いため、脚立や高所の作業は事故につながりやすくなります。厚着で動きにくいことも危険を増やします。高い位置の枝や太い枝は、季節を問わず地上からできる範囲に絞り、それ以上は業者に依頼するのが安全です。

業者に相談すべきケースと領域の切り分け

冬は自分でできる作業が多い季節ですが、冬にこそ業者に頼むと効率がよい作業があります。(1)落葉樹の大きな剪定や、樹形を骨格から作り直す強めの剪定、(2)葉がなく足場が見やすい時期の伐採や抜根、(3)休眠期が適期とされる庭木の移植、(4)越冬する病害虫に備えた冬の消毒、(5)春の植え付けに向けた花壇や土の作り直し——こうした作業は、木が休んでいる冬に済ませると木への負担が少なく、庭の景色が落ち着いている分だけ作業もしやすいとされています。高い木や太い枝、隣地や道路に近い木は季節にかかわらず業者の領域です。依頼前の準備は庭木の剪定を頼む前の準備、伐採か抜根かの判断は伐採と抜根の違い、移植の考え方は庭木の植え替え・移植の基礎知識にまとめています。

予約の混み方については、年末は正月前に庭を整えたい依頼が集中し、春先は芽吹きに合わせた依頼が集中するとされ、その間の冬の中ほどは比較的落ち着いていると言われることが一般的です。年末に間に合わせたい場合の段取りは正月前の庭の整え方で扱っています。剪定については、当サイトのレビュー記事作成時の調査では、剪定110番が剪定1本2,890円〜(出張費3,000円別途)、お庭マスターが剪定1本550円〜という掲載値を確認しています。いずれも下限の金額で、木の高さと本数で総額は変わります。枯れた木や不要になった木の処理は伐採110番、剪定と消毒や施肥をまとめて年間で見てもらうならsmileガーデン、作業単位で近隣の事業者を比べたいならくらしのマーケットが候補です。

なお、冬の作業で迷いやすいのは「この木は冬に切ってよいのか」と「この木は本当に枯れたのか」の二つです。樹種ごとの考え方は庭木の剪定時期の基本、枯れと休眠の見分け方は庭木が枯れたかどうかの見分け方、松の冬の作業は松の手入れの基礎知識、年間の流れは庭掃除・庭仕事の年間スケジュール、前後の季節は秋の庭仕事チェックリスト春の庭仕事チェックリストもあわせてご覧ください。雪の多い地域から探す場合は札幌の庭業者まとめ新潟の庭業者まとめ長野の庭業者まとめが便利です。

春の混み合う前に、冬の作業を相談しておきましょう

大きな剪定や伐採、移植は木が休んでいる冬が向いています。無料見積もりで、冬のうちに済ませたい作業を整理してもらいましょう。

冬の庭仕事に関するよくある質問

Q.冬に剪定してよい木と、避けたほうがよい木はどう見分けますか?

A.多くの落葉樹は、葉を落として休眠している冬が強めの剪定に向くとされています。一方で、春に花を咲かせる木はすでに花芽を持っているため冬に強く切ると花を失い、寒さに弱い樹種は冬の強い剪定が枯れ込みの引き金になることがあるとされ、常緑樹は真冬の剪定を避けるのが無難とされます。まず庭の木の名前を確かめ、落葉樹か常緑樹か、花木かどうかを分けてから、当サイトの剪定時期の記事などで樹種ごとの考え方を調べてください。分からない木は切らずに様子を見るか、業者に相談するほうが失敗が少なくなります。

Q.寒肥は毎年すべての庭木に与えるものですか?

A.いいえ。寒肥は休眠期に施して春からの生育を支える施肥の考え方ですが、根付いた庭木は肥料がなくても十分に育っていることが多く、すべての木に必要なわけではありません。花や実を毎年つける木、勢いが落ちている木、やせた土に植わっている木などが候補になります。元気に茂りすぎている木に施すと、枝が伸びすぎて手入れが増えることもあります。肥料の種類と量は製品によって異なるため、製品ラベルの用法と用量が基準です。置く位置は幹の根元ではなく枝先の真下あたりが目安とされています。

Q.冬囲いや防寒の覆いは必ず必要ですか?

A.すべての木に必要なわけではありません。その土地の気候に合った樹種で、植えてから年数がたち根付いている木は、多くの場合そのままで冬を越します。保護の候補になるのは、植えて間もない木、寒さにやや弱い樹種、冬の風が強く当たる場所の木、鉢植えなどです。積雪の多い地域では雪の重みで枝が折れるのを防ぐ備えが中心になり、雪の少ない地域では寒風と霜への備えが中心になります。迷う場合は、園芸店や近所の同じ樹種がどう扱われているかを参考にすると判断しやすくなります。外す時期の考え方は春の庭仕事チェックリストで扱っています。

Q.冬に業者へ頼むと、どんな利点がありますか?

A.木が休んでいる冬は、大きな剪定、伐採や抜根、庭木の移植など、木に負担のかかる作業を行うのに向いているとされています。葉がないため枝ぶりや足場が見やすく、庭の景色が落ち着いている分だけ作業もしやすいのが利点です。また、庭の依頼は年末と春先に集中しやすいとされ、その間の時期は比較的予約が取りやすいと言われることが一般的です。頼みたい作業を写真とともに書き出し、複数の業者に同じ条件で見積もりを取り、含まれる作業と枝の処分費の扱いを確認してから決めてください。

関連記事