庭木の樹皮がはがれる・幹が割れる|自然なはがれと異常の見分け方をわかりやすく解説

お庭の基礎知識
更新日:※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります。詳しくはコンテンツ制作ポリシーをご覧ください。
  • 樹皮
  • 幹の割れ
  • 日焼け
  • 幹の異変

「サルスベリの幹の皮がぼろぼろとはがれてきた」「西日の当たる側だけ樹皮が浮いて、中の木がむき出しになっている」「幹に縦の割れ目が入っているのに気づいた」——幹の表面の変化は目に付きやすく、木が弱っているのではと心配になる異変です。

まず知っておきたいのは、樹皮がはがれることは、樹種によっては幹が太るのに伴う自然な変化と一般に説明されるということです。一方で、はがれた下の部分が乾いて黒ずんでいる、広い範囲で木がむき出しになっている、幹に深い割れがあるといった場合は、日焼けや傷、虫、内部の傷みなどが疑われます。本記事では、自然なはがれと異常の見分け方、確認の手順、そして業者に相談したほうがよい状態を整理します。

結論:はがれた「下」を見る。新しい樹皮があれば自然な変化のことが多い

樹皮のはがれで見るべきなのは、はがれた皮そのものよりはがれた下に何があるかです。下に新しくなめらかな樹皮が見えていれば、幹が太るのに合わせて古い皮が落ちている自然な変化であることが多いとされます。逆に、下の木の部分が乾いてむき出しになっている、黒っぽく変色している、触ると柔らかい、まわりに穴や木くずがある場合は、樹皮の下の組織が傷んでいる可能性があります。幹の割れについても、浅い表面のひびと、内部まで達するような深い割れとでは意味が違います。深い割れや、割れに沿って変色・樹液・キノコが見られる場合、また倒れれば建物や道路に届く大きな木の場合は、早めに業者に見てもらうのが安全です。外観だけで原因を言い切るのは難しいため、本記事は見当を付ける材料としてお読みください。

樹皮のはがれと幹の割れについて押さえておきたい5つの一般知識

樹皮の役割と、はがれ方の違いを知っておくと、心配すべきかどうかの見当が付きます。

基本1樹皮のすぐ内側に、木が生きるための大切な層がある

樹皮の一番外側は古くなった組織で、そのすぐ内側に、水や養分を運び、幹を太らせる働きを持つ層があると一般に説明されます。外側の古い皮が落ちても木は困りませんが、内側の生きた層が傷つくと、その部分から先へ養分が届きにくくなるとされます。幹をぐるりと一周するように傷むと、木全体が弱ることもあります。はがれの深さが重要なのはこのためです。

基本2サルスベリやナツツバキなど、皮がはがれるのが普通の木がある

サルスベリ、ナツツバキ、ヒメシャラ、カリン、プラタナスなどは、古い樹皮が薄くはがれて、まだら模様やなめらかな幹肌になる木として知られています。スギやヒノキのように、樹皮が縦に細長くはがれる木もあります。こうした木では、はがれた下に新しい樹皮が見えていれば、自然な変化と考えられることが多いものです。

基本3強い日差しで幹が傷む「日焼け」が起きることがある

それまで枝や葉に守られていた幹が、強い剪定や周囲の木の伐採、植え替えなどで急に強い日差しにさらされると、日の当たる側の樹皮が傷むことがあるとされます。西日の当たる側だけ樹皮が浮いたりはがれたりしている場合は、この日焼けが疑われます。傷んだ部分は乾いて割れ、そこから虫や菌が入りやすくなるとも言われます。夏の暑さ対策は夏の庭の猛暑対策の記事にまとめています。

基本4人の作業や物による傷が、はがれの原因になることも多い

草刈り機の刃やひもが根元に当たった跡、車や物がぶつかった跡、支柱やひもが食い込んだ跡などから、樹皮がはがれていることがあります。根元の地際が一周にわたって傷んでいる場合は、草刈りのたびに当たっていた可能性があります。こうした傷は、気づかないうちに繰り返されて広がりやすいので、原因に心当たりがあれば作業の仕方を見直してください。支柱の扱いは支柱の立て方の記事をご覧ください。

基本5幹の縦割れは、浅いものと深いもので意味が違う

幹の表面に入る浅いひびは、幹が太る過程で見られることもあるとされます。一方、内部まで達するような深い割れは、木の強度に関わることがあります。原因としては、強い日差しや乾燥、内部の腐り、強風で幹がねじられたこと、寒冷地では冬の冷え込みで幹が割れることがあるとも言われます。割れに沿って変色や樹液、キノコが見られる場合は、内部の傷みも疑われるため、早めの相談が安心です。

樹皮のはがれや幹の割れに気づいたときの手順(4ステップ)

はがれた部分の下と、まわりの様子を落ち着いて確かめます。

  1. 1

    樹種を確認し、はがれた下に新しい樹皮があるかを見る

    まず、その木がもともと樹皮のはがれる種類かどうかを確認します。分からない場合は、植えたときの記録や、購入先・植木屋さんに聞いてみてください。次に、はがれた部分の下をのぞき、新しくなめらかな樹皮があるか、乾いた木の部分がむき出しになっているかを見ます。新しい樹皮が見えていて、ほかに異常がなければ、多くの場合は様子を見てよいとされます。

  2. 2

    はがれや割れの位置・向き・広がりを記録する

    はがれや割れがどの高さにあり、どちらの向きに面しているか、どのくらいの範囲かを、近くの写真と木全体の写真で記録し、日付を残します。西日の当たる側だけか、根元だけか、幹の全周にわたるかによって、疑われる原因が変わります。

  3. 3

    穴・木くず・変色・樹液・キノコがないかを見る

    はがれや割れのまわりに、小さな穴や木くず、黒っぽい変色、樹液のにじみ、キノコがないかを確認します。これらを伴う場合は、虫の食害や内部の傷みが疑われます。あわせて、葉の付きが悪くなっていないか、一部の枝だけ枯れていないか、木が傾いていないかも見てください。樹皮の変化だけでなく、木全体の様子をあわせて見ることが判断の手がかりになります。

  4. 4

    異常を伴う場合や、大きな木の場合は業者へ相談する

    下の木がむき出しになっている範囲が広い、深い割れがある、まわりに穴や変色がある、木の元気がなくなってきた場合は、早めに業者に相談してください。倒れれば建物・道路・隣家に届く大きさの木であれば、特に急ぎます。相談の際は、撮った写真、樹種、いつ気づいたか、最近の剪定や周囲の工事・伐採の有無を伝えると、原因の見当が付きやすくなります。

樹皮のはがれ・幹の割れでやってはいけないNG行動

NG:気になるからと、樹皮を手でむいてしまう

自然にはがれる木であっても、まだしっかり付いている樹皮を無理にむくと、内側の生きた層を傷つけることがあります。浮いている皮を見ると取りたくなりますが、自然に落ちるのを待つのが基本です。どうしても見た目が気になる場合も、軽く触れて落ちるものだけにとどめてください。むいた跡から乾燥や虫の侵入が起きるおそれがあります。

NG:割れ目やはがれた部分を、塗料やテープでふさぐ

割れやむき出しの部分をふさげば守れると考えがちですが、身近な塗料や接着剤、テープなどで覆うと、内部に水分を閉じ込めて傷みを進めることがあるとされます。また、ふさいでしまうと状態を確認できなくなります。対処が必要かどうかは、原因と木の状態によって考え方が分かれるため、まず見てもらってから決めてください。

NG:日焼けした木の周囲で、さらに強く剪定する

日焼けが疑われる木で、傷んだ枝を整理しようと強く切り詰めると、さらに幹が日にさらされて傷みが広がることがあるとされます。剪定は、枯れた枝を取り除く程度にとどめ、幹の日よけとなる枝葉を残す考え方が一般的です。強く切った後の影響は、庭木を低くする記事でも解説しています。剪定の範囲に迷う場合は、業者に相談してください。

NG:深い割れのある大きな木を、そのままにしておく

深い割れは、強い風が吹いたときに幹や大枝が裂ける入り口になることがあります。見た目に変化が少なくても、割れが伸びていたり、割れに沿って変色や樹液が見られたりする場合は、判断を先送りしないでください。台風や強風の季節の前に見てもらうのが現実的です。

業者に相談したほうがよいケースと依頼の考え方

はがれた下の木がむき出しになっている範囲が広い、幹の全周に近い範囲で傷んでいる、深い割れがある、割れやはがれに沿って変色・樹液・穴・キノコがある、木の元気がなくなってきた——こうした場合は、樹皮の見た目の問題ではなく木の健康と安全の問題として、庭木の手入れを扱う業者に見てもらってください。判断の結果、傷んだ枝を整理する、日差しや傷の原因を取り除く、支えを追加する、経過を見るといった方向性が示されます。もともと皮がはがれる木で、下に新しい樹皮が見えている場合は、急いで業者を呼ぶ必要は通常ありません。

相談するときは、樹種、はがれや割れの位置と向き、いつ気づいたか、最近の剪定や周囲の伐採・工事の有無を伝えると、原因の見当が付きやすくなります。費用は、木の大きさ、必要な作業の内容、高所作業の有無などで変わるため、現地を見てもらったうえで、何にいくらかかるのかを見積もりで確認してください。寒冷地で冬に割れが入った場合など、地域特有の事情については、地元の業者に相談すると状況を把握しやすいことがあります。

割れに沿って樹液が出ている場合は庭木の幹から樹液・ヤニ・泡が出ている、穴や木くずがある場合は庭木の幹に穴があき木くずが出ている、内部の腐りが心配な場合は庭木の幹が腐っている・空洞がある、日焼けの予防は夏の庭の水やりと猛暑対策、支柱の食い込みが原因の場合は庭木の支柱の立て方の基本をご覧ください。

深い割れや広いはがれがあるなら、早めに見てもらいましょう

樹皮の変化は、自然なこともあれば、日焼けや内部の傷みのサインのこともあります。大きな木や、割れを伴う木は早めの点検が安心です。現地調査・見積もり無料のサービスなら、金額を見てから判断できます。

樹皮のはがれ・幹の割れのよくある質問

Q.サルスベリの樹皮がはがれてきました。病気ですか?

A.サルスベリは、古い樹皮が薄くはがれてなめらかな幹肌になる木として知られており、はがれること自体は自然な変化と一般に説明されます。はがれた下に新しい樹皮が見えていて、ほかに異常がなければ様子を見てよいことが多いものです。ただし、下の木がむき出しになっている、黒く変色している、穴や木くずがあるといった場合は、写真を撮って相談してください。

Q.西日の当たる側だけ樹皮がはがれています。原因は何でしょうか?

A.強い日差しで幹が傷む日焼けが疑われます。特に、強い剪定や周囲の木の伐採などで、それまで日陰だった幹が急に日差しにさらされた場合に起こりやすいとされます。傷んだ部分は乾いて割れ、虫や菌が入りやすくなるとも言われます。幹の日よけになる枝葉を残す、強い剪定を避けるといった考え方が一般的です。範囲が広い場合は業者に見てもらってください。

Q.幹に縦の割れ目があります。危険ですか?

A.浅い表面のひびであれば、幹が太る過程で見られることもあるとされます。一方、内部まで達するような深い割れや、割れに沿って変色・樹液・キノコが見られる場合は、木の強度に関わることがあります。倒れれば建物や道路に届く大きさの木であれば、早めに業者に見てもらってください。割れの長さが伸びていないかを、写真で比べておくと判断に役立ちます。

Q.冬に幹が割れたようです。寒さが原因ということはありますか?

A.寒冷地では、冬の厳しい冷え込みによって幹が縦に割れることがあるとされています。ただし、割れの原因は日差しや乾燥、内部の傷み、強風などさまざまで、外観だけで寒さによるものと決めることはできません。割れが深い場合や、まわりに変色や樹液が見られる場合は、地域の事情に詳しい業者に見てもらうと状況を把握しやすくなります。

関連記事