芝生の張り替えの基礎知識|時期・手順・下地作りの考え方をわかりやすく解説
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「芝生がはげてまだらになってしまった」「雑草だらけで芝より草のほうが多い」「何をしても復活しないので、いっそやり直したい」——芝生は庭の中でも劣化が目立ちやすく、状態が悪くなると張り替えを考える方が多い場所です。しかし、芝生の張り替えは「古い芝をはがして新しい芝を並べる」だけでは成功しません。芝生の出来は、芝を張る前の「下地作り」でほぼ決まるといわれるほど、見えない部分の作業が重要です。
本記事では、そもそも張り替えるべきか部分補修で済むのかの判断、芝の種類による張り替え適期の違い、仕上がりを左右する下地作りの考え方、張り方の種類と張った後の養生、そしてDIYで張る場合と業者に任せる場合の違いを、園芸の一般知識の範囲で解説します。適した芝の種類や時期は地域の気候によって異なるため、考え方の枠組みとしてお読みください。
結論:芝生の張り替えは「下地作り」で決まる。適期は芝の種類と地域で選ぶ
芝生の張り替えの要点は3つです。第一に、はげた原因(日照不足・水はけ・踏圧・手入れ不足など)を特定してから張り替えること。原因を放置したまま張り替えても、同じ理由で再びはげます。第二に、適期は芝の種類で異なり、一般に、日本芝は春から初夏が張り付けの適期とされています。第三に、古い芝と雑草の除去・整地・水はけの確保といった下地作りに、作業全体の大半の手間をかけること。広い面積や水はけの改善が必要な庭は、下地から業者に任せる選択肢も含めて検討しましょう。
芝生の張り替えの基本|押さえておきたい5つの一般知識
まず、張り替えを検討する前に知っておきたい基本を整理します。「張り替えなくても直るケース」の見極めも含めて確認しましょう。
基本1全面張り替えの前に「部分補修で済むか」を見極める
芝生のはげが一部分にとどまっているなら、その部分だけ芝を張り直す部分補修や、目土入れ・施肥などの手入れで回復を促す方法で済むことがあります。一般に、全面張り替えが検討されるのは、芝より雑草が多い、広範囲で枯れている、地面の凸凹や水はけの悪さが根本にある、といった場合です。全面張り替えは費用も労力も大きいため、まず状態と原因の見極めから始めましょう。
基本2はげた原因を直さない限り、張り替えても繰り返す
芝生がはげる主な原因には、日照不足、水はけの悪さ、踏み固め(通り道)、刈り込みや水やりなどの手入れ不足、病害虫などが挙げられます。原因が日照不足や水はけにある場合、新しい芝を張っても同じ場所が再びはげる可能性が高いとされています。張り替えは、原因への対策(水はけの改善、通り道への飛び石の設置、日陰に強い対応を検討するなど)とセットで計画することが大切です。
基本3芝の種類で適期と性質が異なる。日本芝は春から初夏が目安
芝には、高温に強く冬に枯れ色になる日本芝(コウライシバなど)と、寒さに強い西洋芝の系統があり、性質も張り替えの適期も異なります。一般に、日本芝の張り付けは生育期に入る春から初夏が適期とされ、真夏や冬の張り付けは活着しにくいとされています。地域の気候によっても適期は前後するため、住んでいる地域で流通している芝と時期を園芸店などで確認するのが確実です。
基本4仕上がりの大半は「下地作り」で決まる
芝張りの成否を分けるのは、芝を並べる作業よりも、その前の下地作りとされています。古い芝と雑草を根ごと取り除き、石やガラを除去し、必要に応じて土壌を改善し、水たまりができないよう勾配を考えて平らにならす——この工程の丁寧さが、活着率と仕上がりの平坦さ、その後の管理のしやすさを決めます。「芝を買う前に、まず地面を作る」と覚えておきましょう。
基本5張り方には種類があり、被覆率と費用・時間のバランスで選ぶ
切り芝(マット状の芝)の張り方には、隙間なく並べる「べた張り」、隙間を空けて並べる「目地張り」、市松模様に張る「市松張り」などがあり、隙間が多いほど芝の量と費用を抑えられる一方、全面が芝で覆われるまでの時間が長くなり、隙間に雑草が生えやすくなるとされています。早くきれいに仕上げたいならべた張り、費用を抑えたいなら目地張り、というのが一般的な使い分けです。
芝生を張り替える4ステップ
DIYで芝生を張り替える場合の基本手順です。工程の多くが「芝を張る前」にあることに注目してください。
- 1
はげた原因を特定し、張り替えの範囲と時期を決める
まず、芝生が傷んだ原因(日照・水はけ・踏圧・手入れ・病害虫)を考え、張り替えとあわせて行う対策を決めます。次に、全面か部分かの範囲を決め、芝の種類に合った適期に作業日を設定します。面積を測って必要な芝の量を計算し、芝は鮮度が大切とされるため、張る日に合わせて入手する段取りにしましょう。
- 2
古い芝と雑草をはがし、下地を整える
古い芝は根ごとはがし、雑草も根から除去します。石やガラを取り除き、必要に応じて土壌改良の資材を混ぜ、水たまりができないように緩い勾配を意識しながら平らにならします。水はけの悪さが原因だった場合は、この段階で改善しておかないと張り替えの意味が薄れます。ここが全工程で最も労力のかかる部分で、仕上がりを決める工程です。
- 3
芝を張り、目土を入れて密着させる
選んだ張り方(べた張り・目地張りなど)で切り芝を並べ、芝と芝の継ぎ目が十字に揃わないようにずらして配置するのが一般的です。並べ終えたら、目土(芝の上や隙間に入れる土)を入れ、板などで軽く押さえて芝の根と地面を密着させます。根が浮いていると乾いて枯れやすいため、密着が活着の鍵とされています。
- 4
たっぷり水を与え、活着まで養生する
張り終えたら、たっぷりと水を与えます。張ってから根付くまでの数週間から1か月程度は、乾かさないように水やりを続け、できるだけ立ち入らないのが基本とされています。芝が根付いてしっかり引っ張っても動かなくなったら、通常の管理(芝刈り・水やり・施肥)に移行します。年間の手入れは芝生の手入れの記事を参考にしてください。
芝生の張り替えでやってはいけないNG行動
NG:原因を調べずに「とりあえず張り替える」
日照不足や水はけの悪さが原因の場合、新しい芝に替えても同じ場所が再びはげる可能性が高いとされています。張り替えは労力も費用もかかる作業だからこそ、原因の特定と対策をセットにしないと徒労に終わります。原因が分からない場合は、業者の現地調査で見てもらうのも一つの方法です。
NG:真夏や冬など、適期を外して張る
一般に、日本芝は生育期に入る春から初夏が張り付けの適期とされ、高温で乾きやすい真夏や、生育が止まる冬の張り付けは活着しにくいとされています。外構工事の都合などで時期を選べない場合は、養生の手間が増えることを覚悟するか、時期をずらす調整を検討しましょう。
NG:古い芝や雑草の上に新しい芝を重ねて張る
はがす手間を省いて古い芝や雑草の上に新しい芝を張ると、根が地面に届かず活着しにくいうえ、下から雑草が突き抜けてきます。下地作りを省略した芝張りは、ほぼ確実に失敗するといわれる典型パターンです。面倒でも、はがす・除草する・ならすの工程は省略しないでください。
NG:張った直後から普段どおりに歩き回る・水やりを怠る
張りたての芝は根が浮いた状態で、乾燥と踏圧に非常に弱いとされています。数週間から1か月程度の養生期間は、水やりを欠かさず、立ち入りを最小限にすることが活着の条件です。子どもやペットが入らないよう、養生期間中は簡単な柵やロープで区切る工夫も有効です。
業者に張り替えを頼んだほうがよいケースと依頼の考え方
面積が広い(目安として数十平米以上)、水はけの改善など下地の工事が必要、地面の凸凹が大きい、古い芝の処分先に困る、適期に作業時間を確保できない——こうした場合は、業者への依頼を検討する段階です。芝の張り替えは、古い芝のはがし・処分、土壌改良、整地、芝張り、目土までの一連の工程があり、特に下地の質は経験の差が出やすい部分とされています。業者に依頼すれば、はげた原因の見立てから、庭の条件に合った芝の種類の提案まで含めて相談できます。
張り替えの料金は、面積・下地の状態・古い芝の処分量・選ぶ芝の種類によって大きく変わるため、本記事では具体額には触れません。必ず現地調査のうえで総額の見積もりを確認し、見積もりに含まれる範囲(はがし・処分・土壌改良・芝代・目土・養生の説明)を比較しましょう。比較の考え方は見積もりの見方の記事で解説しています。くらしのマーケットのように地域の事業者を比較して選べるサービスや、smileガーデンのような造園サービスへの相談が選択肢になります。
また、「張り替えても管理が続けられそうにない」という場合は、芝生をやめて砂利や防草シートに切り替えるという選択肢もあります。防草シートの記事や雑草対策の記事もあわせて検討材料にしてください。業者選びの全体像は庭業者の一覧・比較を、東京都内での依頼は東京の庭業者まとめをご覧ください。
広い庭の芝の張り替えは、下地作りからプロに相談を
芝生の仕上がりは下地で決まります。広い面積や水はけの改善が必要な庭は、現地調査・見積もり無料のサービスで、原因の見立てから相談してみましょう。
芝生の張り替えのよくある質問
Q.芝生の張り替えに適した時期はいつですか?
A.芝の種類と地域によって異なりますが、一般に、日本芝(コウライシバなど)は生育期に入る春から初夏が張り付けの適期とされています。高温で乾きやすい真夏と、生育が止まる冬は活着しにくいとされるため避けるのが一般的です。お住まいの地域での適期は、地域の園芸店や業者に確認するのが確実です。
Q.芝生の一部だけはげています。全面張り替えが必要ですか?
A.はげが一部分にとどまり、周囲の芝が健全なら、その部分だけ張り直す部分補修や、目土入れなどの手入れで回復を図る方法で済むことが多いとされています。全面張り替えを検討するのは、雑草が芝を上回っている、広範囲で枯れている、地面の凸凹や水はけに根本的な問題がある場合です。迷う場合は業者の現地調査で見てもらいましょう。
Q.張り替えた芝生は、どのくらいで普通に使えますか?
A.条件によりますが、一般に、張ってから根付くまでの数週間から1か月程度は養生期間として、水やりを続けながら立ち入りを控えるのが基本とされています。芝を軽く引っ張っても動かなくなったら活着のサインとされ、その後は徐々に通常の利用と管理に移行します。適期を外して張った場合は、より長めの養生を見込んでください。
Q.芝生の管理が大変なので、張り替え以外の選択肢はありますか?
A.あります。管理の手間を減らしたい場合、砂利と防草シートへの切り替え、人工芝の検討、グランドカバーと呼ばれる管理の楽な植物への置き換えなどが一般的な選択肢です。それぞれ費用・見た目・耐久性が異なるため、庭の使い方に合わせて比較しましょう。業者に相談すれば、庭の条件に応じた選択肢を提案してもらえます。