落ち葉堆肥・コンポストの基本|庭で出る落ち葉と刈り草を土に還す
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庭木のある家では、秋になると大量の落ち葉が出ます。刈った草も、剪定した細い枝も、まとめればかなりの量です。これらをごみとして出し続けるのは手間ですが、積んで時間をかけると分解が進み、土を良くする資材になります。庭で出たものを庭で使う、という循環をつくれるのが落ち葉堆肥の利点です。
一方で、やり方を誤ると、においが出る、虫が集まる、いつまでも分解が進まない、といった問題が起きます。近所との距離が近い住宅地では、置き場所の選び方も重要になります。本記事では、始める前に決めておきたいことと、続けるための管理を整理します。
結論:落ち葉と刈り草を積んで水分と空気を保てば分解は進む。時間はかかるので、量が多い家は処分と併用する
落ち葉堆肥の考え方は単純で、有機物を積んで、適度な湿り気と空気を保ち、分解が進むのを待つというものです。乾ききっていると分解は進まず、水を含みすぎて空気が入らないと、においの原因になります。ときどき切り返して中の空気を入れ替えるのは、このためです。できあがるまでの期間は、材料・季節・切り返しの頻度によって変わるため、何か月と言い切ることはできません。庭に置く場所は、隣家から距離を取れて、雨が直接当たりすぎず、作業しやすい場所を選びます。入れてよいのは落ち葉、刈り草、細かくした剪定枝などで、病害虫が出た葉、種が付いた雑草、太い枝は避けるのが無難です。生ごみを入れる場合は、においと小動物の問題が加わるため、屋外の設置場所と扱い方を慎重に決めてください。自治体によっては家庭用の生ごみ処理機やコンポスト容器についての制度が設けられている場合があるので、お住まいの自治体の案内を確認するとよいでしょう。庭木が多く落ち葉の量が処理できる範囲を超えている家では、堆肥づくりだけで完結させようとせず、自治体の回収や業者への依頼と併用するのが現実的です。
落ち葉堆肥を始める前に知っておく5つのこと
仕組みが分かっていれば、うまくいかないときの原因も切り分けられます。
基本1分解に必要なのは、水分と空気と時間
落ち葉が土に還るのは、土の中の生き物が分解するからです。その働きには適度な湿り気と空気が要ります。乾ききった落ち葉はいつまでも形が残り、逆に水を含んで押し固まった状態では空気が入らず、においの原因になります。積んだあとにときどき切り返すのは、空気を入れ替えるためです。できあがるまでの期間は、材料や季節、切り返しの頻度で変わります。
基本2堆肥と肥料は役割が違う
落ち葉や刈り草からできるものは、土の水はけ・水もち・通気性を良くする資材です。植物に養分を与える肥料とは役割が違い、置き換えることはできません。土づくりの考え方については当サイトの花壇の土づくりの記事で詳しく扱っています。堆肥を入れたから肥料は要らない、という考え方にはならない点に注意してください。肥料を使う場合の量は製品ラベルの記載に従います。
基本3入れるものを選ぶ
落ち葉、刈り草、細かくした剪定枝は基本的な材料です。一方、病害虫の被害が出た葉や枝は、そのまま積むと問題を残す心配があるため避けるのが無難です。種が付いた雑草も、分解しきらないまま庭にまくと発芽することがあります。太い枝は分解に時間がかかりすぎるので、細かくするか別に処分します。細かくする道具については当サイトのガーデンシュレッダーの記事をご覧ください。
基本4置き場所は、においと虫を前提に決める
分解が進む場所には、においが出ることも、虫が集まることもあります。隣家の窓や物干しに近い場所、玄関のそば、風下にあたる場所は避けたほうが無難です。地面に直接積む方法のほか、枠を組む、市販の容器を使うといった方法があり、見た目と管理のしやすさが変わります。水がたまりやすい低い場所は、過湿になりやすいので避けてください。
基本5量が多い家は、堆肥づくりだけでは追いつかない
庭木の多い家では、秋に出る落ち葉の量が一度に処理できる範囲を超えることがあります。積みきれない分をそのまま放置すると、風で飛び、雨で流れ、結局片付ける手間が増えます。堆肥にする分と、ごみとして出す分、業者に持っていってもらう分を分けて考えるほうが現実的です。処分の選択肢は当サイトの剪定枝・刈り草の処分方法の記事にまとめています。
落ち葉堆肥をつくる4ステップ
特別な道具がなくても始められますが、置き場所と量の見積もりだけは先にしておきましょう。
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置き場所と方法を決める
隣家から距離が取れて、作業しやすく、水がたまらない場所を選びます。地面に直接積む、枠を組む、市販の容器を使うといった方法があり、見た目と扱いやすさが変わります。一年でどのくらいの量が出るのかをざっと見積もり、その量が収まる大きさにしてください。狭い庭では、無理に大きな場所を取らず、量を絞って始めるほうが続きます。
- 2
材料を選んで積む
落ち葉、刈り草、細かくした剪定枝を積んでいきます。病害虫の被害が出た葉や、種が付いた雑草は入れないほうが無難です。落ち葉だけだと乾いて分解が進みにくいことがあるため、刈り草など水分のある材料と混ぜると状態が保ちやすくなります。土を少し混ぜる方法もよく行われます。乾いているときは水を加えますが、水浸しにはしないでください。
- 3
ときどき切り返して、湿り具合を確かめる
積みっぱなしにすると、内部に空気が入らず分解が偏ります。ときどきスコップなどで上下を入れ替え、中の様子を見てください。手で握って軽く固まる程度の湿り気が目安とされます。乾きすぎていれば水を足し、湿りすぎていれば乾いた落ち葉を足して調整します。強いにおいが出ている場合は、水分が多すぎるか空気が足りていないサインとして扱われます。
- 4
形がなくなってきたら、庭で使う
元の葉の形が分からなくなり、色が濃くなって土のような状態になれば、庭で使えるようになったと判断されます。花壇の土に混ぜる、植え付け前の土壌改良に使う、株元に敷くといった使い方があります。分解が途中の状態のまま植え付けの場所に大量に入れると、生育に影響することがあるため、十分に分解が進んでから使ってください。
落ち葉堆肥・コンポストでやってはいけないこと
NG:庭で燃やして処分する
庭での野焼きは法律で原則として禁止されています。落ち葉が多いからといって燃やすことはできません。堆肥にする、自治体のルールに従って出す、業者に持っていってもらう、といった方法から選んでください。処分の選択肢については当サイトの剪定枝・刈り草の処分方法の記事にまとめています。
NG:隣家の窓や物干しのすぐそばに置く
分解の過程でにおいが出ることがあり、虫が集まることもあります。近所との距離が近い住宅地では、置き場所が原因でトラブルになることがあります。隣家の窓、物干し、風下にあたる場所は避け、自分の敷地の中でも生活の動線から離れた場所を選んでください。
NG:病気の葉や種の付いた雑草を混ぜる
病害虫の被害が出た葉や枝を積むと、問題を残す心配があります。種が付いた雑草も、分解しきらないまま庭にまくと発芽することがあります。判断に迷う材料は入れず、通常の処分に回すほうが確実です。庭木の病気や虫については、当サイトの庭木の病害虫対策の記事も参考にしてください。
NG:分解が途中のものを植え付け場所に大量に入れる
まだ分解が進んでいない材料を、植え付ける場所に大量にすき込むと、生育に影響することがあります。元の形が分からなくなり、土のような状態になってから使うのが基本です。急いで使いたい場合でも、株元に敷く使い方にとどめるなど、直接混ぜ込まない方法を選んでください。
業者に相談すべきケースと領域の切り分け
落ち葉堆肥は自分でできる作業ですが、そもそもの落ち葉の量が多すぎる場合、堆肥づくりだけでは追いつきません。(1)一度に出る落ち葉の量が処理しきれない、(2)高い位置の枝からの落葉で掃除自体が大変、(3)刈り草や剪定枝が大量に出る、(4)庭木が茂りすぎて落ち葉が増え続けている——こうした場合は、木の側から量を減らすことも含めて考えたほうが根本的です。
枝を透かして落ちる葉の量を減らす作業について、当サイトのレビュー記事作成時の調査では、剪定110番が剪定1本2,890円〜(出張費3,000円別途)、お庭マスターが剪定1本550円〜という掲載値を確認しています。いずれも下限の金額で、木の高さと本数で総額は変わります。大きくなりすぎた木の処理は伐採110番(伐採後の木材処分まで一括対応をうたっています)、刈り草が大量に出る草刈りは草刈り110番(1平米600円〜の掲載料金)、落葉期を含めて年間で任せるならsmileガーデン、作業単位で近隣の事業者を比べたいならくらしのマーケットが候補です。
依頼するときは、刈り草や剪定枝の処分費が料金に含まれるかどうかを必ず確認してください。堆肥にする分だけ残しておいてほしい、という希望があれば、作業前に伝えておくとスムーズです。関連する内容は落ち葉対策と掃除の基本、剪定枝・刈り草の処分方法、ガーデンシュレッダーの活用、花壇の土づくりの基本もあわせてご覧ください。地域から探す場合は仙台の庭業者まとめや長野の庭業者まとめが便利です。
落ち葉堆肥・コンポストに関するよくある質問
Q.落ち葉が堆肥になるまで、どのくらいかかりますか?
A.材料の種類、細かさ、季節、切り返しの頻度、湿り具合によって大きく変わるため、期間を言い切ることはできません。落ち葉だけを乾いた状態で積んだ場合は分解が進みにくく、刈り草など水分のある材料と混ぜ、ときどき切り返した場合は早く進みます。元の葉の形が分からなくなり、土のような状態になっているかどうかで判断してください。
Q.においや虫が出てきました。どうすればよいですか?
A.強いにおいが出ているときは、水分が多すぎるか、空気が足りていないサインとして扱われます。切り返して中の空気を入れ替え、乾いた落ち葉を足して湿り具合を調整してください。虫については、分解の過程である程度は集まりますが、生ごみを入れている場合はとくに寄りやすくなります。置き場所が生活の動線や隣家に近すぎないかも、あわせて見直しましょう。
Q.生ごみも一緒に入れてよいですか?
A.入れることはできますが、においと小動物の問題が加わるため、屋外の置き場所と扱い方をより慎重に決める必要があります。ふた付きの容器を使う、土をかぶせるといった対応が一般的です。自治体によっては家庭用の生ごみ処理機やコンポスト容器についての制度が設けられている場合があるため、お住まいの自治体の案内を確認してみてください。
Q.剪定した枝も入れられますか?
A.細かくすれば入れられますが、太い枝はそのままだと分解に時間がかかりすぎます。ガーデンシュレッダーなどで細かくすると扱いやすくなり、量も減らせます。細かくした枝は、株元に敷いて土の乾燥をやわらげる使い方もできます。細かくする道具については、当サイトのガーデンシュレッダーの活用の記事をご覧ください。